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河村たかし政治塾提出用レポート 2012年4/28


 

(*)以下、2014/08/23に更新したレポートから引用。

 

 

2012年4月
河村たかし政治塾の講演に関する感想レポート。
講演者:リチャード・クー
講演内容:バランスシート不況

 

 

なぜデフレを脱却できないのか?0金利政策を続けても資金がなぜ循環していかないのか?・・・そうした素朴な疑問への回答が、リチャード・クー氏による「バランスシート不況論」を知ることでわかった気がした。

 

家計・企業が貯蓄・借金返済に流れている時は、政府が積極的に財政出動をして資金の巡りをよくする。その反対に家計・企業が消費・設備投資に前向きな時こそ、政府は財政再建に取り組むべきという主張はとてもわかりやすい。単に「景気回復したら財政再建だ」と言われるよりも説得力がある。クー氏の主張を踏まえると、依然としてデフレが続き、家計と企業がサイフをしめたままの今、本当に財政再建のための消費税増税を行うべきなのかという疑問が強くなった。この講演で1番勉強になったのは、「財政赤字が多いから今すぐに財政再建に取り組むべきだ!」という短絡的な思考に陥るのではなく、「今は財政再建に取り組むべき時なのか?」ということを家計・企業といった民間の動きを元に決めなくてはならないということだ。震災からの復旧・復興が本格化しているという意味で、被災地を中心に前向きな投資が盛んになりつつあると思うが、まだそれも始まったばかりだ。そうした中で本格的な増税論議をするとなれば、復旧・復興の腰を祈ることになりかねない。そう考えれば、いくら数年後からの増税スケジュールを決めるということであっても、現政権は丁寧に増税の意義、そのタイミングの根拠、被災地・生活困窮者への配慮を示さなければならない。しかし、そうした姿勢が具体的な形で中々伝わってこない。それは現政権が「今は増税に取り組むべき時なのか?」という根本的な検証もせずに、消費税増税を進めようとしているからではないだろうか。なぜ今なのか?それに対する明確な根拠がないからこそ、国民の支持も広がらないのだと思う。クー氏の話のように、「~という現状であれば~すべき」という論理的な説明責任を果たそうとせずに、政治が経済政策を進めることの無責任さを改めて考えさせられた。

 

講演の前後の河村市長の話からは、減税の意義がよりクリアに伝わってきた。①庶民に税金を返し、そのお金を1人1人が何に使うべきかを考えるきっかけに②民間にお金を戻すことによる景気刺激。 市長は減税の意義として特にこの2点を強調していたが、リチャード・クー氏の主張を織り交ぜながら減税の意義をPRしてもいいのではないかと思った。恒久的な減税には公務員の人件費削減という行財政改革の側面があると同時に、公共投資のような民間への財政出動に近い側面もあるという説明で、少し大げさになるかもしれないが、「行財政改革財政出動の両立」というPRもできるのではないだろうか。なにかとパフォーマンスばかり注目されがちな河村市長の政策の説得力や質を高めるためにも、その理論的裏づけをする専門家やブレーンチームのメディア出演をもっと考えていった方がいいと思う(橋本大阪市長のように)

 

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河村たかし政治塾提出用レポート 2012年7/3


 

(*)以下、2014/08/23に更新したレポートから引用。

 

 

2012年6月

河村たかし政治塾の講演に関する感想レポート


講演者:植草一秀
講演内容:消費増税ほか亡国の経済政策運営

 

講演が始まる前、レジュメを見た時点では総花的な内容になるのではないかと思っていた。だが、実際に話が始まると、とてもわかりやすく現在進んでいる消費増税のまずさが伝わってきた。

 

財務畑を中心に政治キャリアを積み重ねてきた野田首相が、財政再建に強い関心を抱くのは理解できるが、植草氏が紹介していた3年前の野田さんの発言を改めて知ると、「人間ここまで変節できるものか」と考えざるを得ない。政治に期待できない、誰が首相になっても同じ・・・こうした政治不信を加速させる超本人の1人に今の野田さんはなっている。無駄の削減をしてから社会保障財政再建のための増税を本格化させるという国民の理解を得るための正攻法を歩もうとしない現政権。マニフェストの反故、政治主導の後退など民主党政権の粗が一気に噴出してしまって分裂にまで到っているが、何よりも問題なのは国民の支持が得られないと同時に、中長期的かつ抜本的に話を進めなければならない「社会保障と税」という政策課題をメインに取り組んでいるにも関わらず、そこから理念や誠意が全く伝わってこないという点にある。たとえ欧州の債務危機のようなことが日本でも起こるかもしれないとしても、それがどれくらいの確率で起こりそうなのか、なぜ5年・10年・15年といった長いスパンで負担を上げぬように対処できないのか。そうしたことをしっかりと説明する義務がある。そこをなおざりにしておけば「なんかよくわからんけどこのままじゃ大変そうだから増税しますわ」といういい加減な姿勢しか伝わってこない。そもそも消費増税を「今」決めようとするわけは何なのか?欧州危機のようなものを回避するためなのか?社会保障の公平性を高めるためなのか?社会保障制度の改革のためなのか?そのすべてのためと言うならば、「今」性急に民主・自民・公明という大連立状態で決めるほど日本の財政・社会保障は待ったなしなのか?待ったなしだと国民も思っているなら、消費増税への理解も広がっているはずだ。それが広く支持されていないということは、「消費増税」を主要テーマとして国民は見ていないことを意味する。それにも関わらず、丁寧な説明を経ずに増税を進めようとするのは政治のエゴにすぎない。植草さんの話からは、あまりにも財務省の意向を尊重してしまっている首相のスタンスが浮き彫りにされ、日本財政が今すぐにパンクを起こすような状況にはないというメッセージが伝わってきた。前回のリチャードクーさんの話よりも専門的な話は薄く、経済に疎い私のような人にとってもわかりやすい説明をされていたと思う。

 

消費増税、日本の財政について理解を深める大きなきっかけになった。だが、最後の方に駆け足で説明された明治~戦後までの米官業の様々な圧力の話は少々とってつけたような内容だった。終盤の内容は別個の講演としてやるべきものであり、こんな中途半端に軽々しく扱うほどのスケールの話ではないと感じた。

 

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