紅白・新作・スタジアムツアー発表から見える、大衆化にシフトした新たなバンプ。
数年前から
より大衆的な活動スタンスになってきた BUMP OF CHICKEN。
2013年千葉で初スタジアムライブ
2014年Mステ初出演と初東京ドームなど
初期からのファンや
メディア露出を望まぬファンなども裏切らぬように
徐々に露出・動員拡大していく様子は いかにもバンプらしかった。
その果てで
今回発表された
紅白・新作アルバム・スタジアムツアー
BUMP OF CHICKEN新アルバム発売、結成20周年公演&スタジアムツアーも
10年前でも
余裕で紅白出演も
ドームライブもできただろうが
あえてそうした
典型的な<成功>を歩もうとしなかったバンドが
方針を変えてきた、
または「本気出してきた」とでもいうべきか。
2000年代を代表するバンドであり
「バンプ以前と以後」と語れるようなバンドであり
「ポストミスチル」を体現できたようなバンドであり
大型タイアップを何作も手がけながら
地上波出演は避けてきたバンドである、バンプ。
そんな彼らがとうとう 国民的番組である紅白で お茶の間に躍り出ることを選んだ
(2015年に「国民的」や「お茶の間」という
概念がギリギリ機能しているのか怪しいところだが)
セカオワやゲスのように
こどもにも人気を拡大して
幅広い世代から 長く愛される可能性のあるバンドが出てきたり
フェス文化の浸透とともに
若手中心にバンド界全体が 盛り上がってきていることも影響して
バンプの心境にも変化が出てきたのではないだろうか。
「開放的にできるところはどんどん開放する」
「地上波出演や大規模動員にも手を伸ばす」 路線へと舵を切って
名実ともに幅広い世代に
「国民的バンドと認知される立ち位置に行く」と
バンプは明確に覚悟を決めたのではないだろうか。
サカナクション、ONE OK ROCK
SEKAI NO OWARI、back number、
ゲスの極み乙女。MAN WITH A MISSION
[Alexandros]、androp、クリープハイプ
KANA-BOON、キュウソネコカミ・・・
勢いに乗る若手~中堅バンドは
地上波出演や大規模動員も躊躇わない。
個々にブランド・イメージ戦略は違えど
「地上波は出たくない」とか
「ホールやアリーナはやらない」とか
「ドームやスタジアムは目指さない」などといった
頑ななスタンスやプライドはあまり見られない。
プロモーションの手段も
ライブ会場の規模に関しても
活かせるものはすべて活かして
海外進出にも貪欲な姿勢を明言し
積極的に可能性を広げていくバンドたちの様子が
バンプのスタンスに火をつけた部分もある気がする。
紅白出演を決めて
同時に新作アルバムの発売と
スタジアムツアーを発表したバンプ。
「バンド結成20周年のアニバーサリーイヤー」
というのは大きな理由だと思うが
紅白から来年への活動予定は
それ以上の意味を持った積極策だと思う。
これはもう
「大々的にプロモーションする気満々」であり
「青春時代聴いていた人も気軽に戻ってきて」であり
「ライトなファンの人も一度ライブにきてみて」であり
「老若男女の初見さん、初めましてバンプです」であり
「スタジアムバンドや国民的ロックバンドに
ふさわしい活動を積極的にしていきます」宣言同然だ。
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