エンプティ エン エターニティ

本・音楽・映画などの感想やレビューをざっくばらんに。

格差を生まぬ雇用関係必要(2013年2月)

【 2013年2月 中日新聞の投書欄に投稿して一部修正されて掲載。  】

 

七日の本欄「『非正規雇用』にも需要ある」を読み、就職活動中の私も「非正規」について考えた。

 

労働者側の「自分に合った働き方ができる仕事を選びたい」というニーズと、企業側の「人材を必要なときにすぐそろえたい」というニーズが合わさり、非正規という働き方が浸透することは悪いことではない。

 

ただ、問題が二点ある。一つは、継続的な雇用関係でないため労働者にスキルが身につかず、企業も本腰を入れて教育やトレーニングを拡充しようとしないという可能性。もう一つは、正社員と比べて賃金・仕事内容・福利厚生などで格差が生じやすいということだ。

 

多様な働き方の一つとして非正規雇用を認めるのはいい。ただ、そうした格差がないかの問題意識を社会全体が絶えず持ち、企業側に都合のいい雇用の調整弁としての非正規はなくしていかなければならないと思う。