エンプティ エン エターニティ

本・音楽・映画などの感想やレビューをざっくばらんに。

2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

高レベルを維持したまま、4年に一度のW杯に臨めるかどうかは運もある(2014年6月)

【 2014年6月 中日新聞の投書欄に投稿して不採用。一部修正。 】 MFの本田と香川に過剰な期待と重責を背負わせてしまったのではないか。W杯ブラジル大会での日本代表の戦いぶりを見てそう思ってしまった。 今回、日本は1分2敗で1次リーグ敗退。予想外だっ…

絵的には申し分のない美しい世界 ~ 映画 『SAYURI』 ~

『Last Samurai』を見た時と同じような感慨を覚えた。 典型的な「日本像」というべきものをハリウッドがこれだけ綺麗に描いてくれたことにありがたみを感じつつ、日本人として悔しさを感じるほど、絵的には申し分のない美しい世界が楽しめた。 言語に関して…

国家観にまで影響する決定や過程に丁寧かつ慎重に臨む努力を重ねて頂きたい(2014年6月)

【 2014年6月 中日新聞の投書欄に投稿して不採用。一部修正。 】 第二次安部政権が注力している「経済」と「安保」。安保関連の政策で性急に舵を切りすぎた第一次安部政権での教訓を踏まえ、今回の政権で安部首相は、景気回復を最優先に取り組み始めました。…

「いたしかたない」で何もかも黙認していけばそのつけは必ず返ってくる。 ~ 吉田敏浩 『ルポ 戦争協力拒否』 ~

「戦争協力拒否」というこの言葉が、今のこの国の現状を端的に表しているのでのはないだろうか。 「戦争反対」と主張することに抵抗を覚えたり、無力感を抱いている人は多いだろう。 いつしか戦争協力を求められる状況に陥るという危機感は中々現実感を持っ…

解釈改憲 なぜ焦るのか(2014年6月)

【 2014年6月 中日新聞の投書欄に投稿。一部修正されて掲載 】 下手に政治的信念に拘りすぎて、焦るべきでないことを焦るのはなんと厄介なことだろうか。 閣議決定で憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使容認を進めようとする安倍政権。彼らには将来的な国…

静かに交差する人間模様の描写 ~ 村上春樹 『アフターダーク』 ~

タイトルの響きから深く難解な内容を想像したけど、実際に読んでみるといたってシンプル。 夜から朝までのゆったりとした時間経過のなかで、静かに交差する人間模様の描写がシンプルなんだけれどもリアル。 「村上春樹はちょっと・・・」という人でも、構え…

憲法改正が必要と思われる事項を憲法解釈の変更で済ませようとする(2014年6月)

【 2014年6月 中日新聞の投書欄に投稿して不採用 】 政府は、集団的自衛権の行使容認を巡り、閣議決定による憲法解釈の変更を進めようとしている。この変更プロセスに対し、様々な疑問や批判が挙げられている。 集団的自衛権の行使容認という方針を明確化す…

確実な「深化」を遂げ、アルバムに芸術性を宿している。 ~ LUNA SEA 『LUNACY』 ~

1年以上のレコーディング期間に終幕(解散)を意識していたのか定かではないが、 このバンドのポテンシャルが最大限発揮されている作品。 「セールスにとらわれず、思う存分時間をかけて自分達が納得できる作品を作る」 音楽に対して、愚直なまでにこだわり…

解釈改憲 丁寧な説明を(2014年3月)

【 2014年3月 中日新聞の投書欄に投稿。一部修正されて掲載 】 安部普三首相が集団的自衛権の行使を可能にするべく、国会での本格的な議論の前に、解釈改憲を閣議決定しようとしている。 歴代内閣でこのような前例はない。仮にこんな前例ができれば、今後、…