エンプティ エン エターニティ

本・音楽・映画などの感想やレビューをざっくばらんに。

2015-01-01から1年間の記事一覧

「いたしかたない」で何もかも黙認していけばそのつけは必ず返ってくる。 ~ 吉田敏浩 『ルポ 戦争協力拒否』 ~

「戦争協力拒否」というこの言葉が、今のこの国の現状を端的に表しているのでのはないだろうか。 「戦争反対」と主張することに抵抗を覚えたり、無力感を抱いている人は多いだろう。 いつしか戦争協力を求められる状況に陥るという危機感は中々現実感を持っ…

解釈改憲 なぜ焦るのか(2014年6月)

【 2014年6月 中日新聞の投書欄に投稿。一部修正されて掲載 】 下手に政治的信念に拘りすぎて、焦るべきでないことを焦るのはなんと厄介なことだろうか。 閣議決定で憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使容認を進めようとする安倍政権。彼らには将来的な国…

静かに交差する人間模様の描写 ~ 村上春樹 『アフターダーク』 ~

タイトルの響きから深く難解な内容を想像したけど、実際に読んでみるといたってシンプル。 夜から朝までのゆったりとした時間経過のなかで、静かに交差する人間模様の描写がシンプルなんだけれどもリアル。 「村上春樹はちょっと・・・」という人でも、構え…

憲法改正が必要と思われる事項を憲法解釈の変更で済ませようとする(2014年6月)

【 2014年6月 中日新聞の投書欄に投稿して不採用 】 政府は、集団的自衛権の行使容認を巡り、閣議決定による憲法解釈の変更を進めようとしている。この変更プロセスに対し、様々な疑問や批判が挙げられている。 集団的自衛権の行使容認という方針を明確化す…

確実な「深化」を遂げ、アルバムに芸術性を宿している。 ~ LUNA SEA 『LUNACY』 ~

1年以上のレコーディング期間に終幕(解散)を意識していたのか定かではないが、 このバンドのポテンシャルが最大限発揮されている作品。 「セールスにとらわれず、思う存分時間をかけて自分達が納得できる作品を作る」 音楽に対して、愚直なまでにこだわり…

解釈改憲 丁寧な説明を(2014年3月)

【 2014年3月 中日新聞の投書欄に投稿。一部修正されて掲載 】 安部普三首相が集団的自衛権の行使を可能にするべく、国会での本格的な議論の前に、解釈改憲を閣議決定しようとしている。 歴代内閣でこのような前例はない。仮にこんな前例ができれば、今後、…

「名文」とは何か ~ 高橋源一郎『13日間で「名文」を書けるようになる方法 』 ~

私が紹介したいのは、ブログ「情報考学 Passion For The Future」の書評記事をきっかけに読んだ、高橋源一郎の『13日間で「名文」を書けるようになる方法 』だ。(http://www.ringolab.com/note/daiya/2010/01/13-1.html) 明治学院大学国際学部で、全13…

22分56秒の五重力奏 ~ LUNA SEA 『THE ONE -crash to create-』 ~

2012年3月21日、LUNA SEAが12年振りのCDシングル『THE ONE -crash to create-』をリリースした。2007年の一夜限りの再結成東京ドームライブを契機に徐々に本格再結成の気運が高まり、2010年にはバンドとして初のWORLD TOURを行うなど完全…

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ブログの方向性 このブログでは本、音楽、映画、時事、日常に対するkomasen333の感想や意見などを書いていく予定です。 現時点では 以下のようなストック中心の更新で ときどき最近書いたものを載せていくつもりです。 ( 書き始めたら方向性が変わってくる…